「転職を決意したけれど、面接で転職理由をきかれたらどう話そう?」
介護は転職が多い業界で、その理由はさまざま。
「人間関係」「仕事内容」「給与」「心身的不調」……悩みの種になることは数多くあります。
しかし面接で伝えるとなると、どこまで正直に話せばよいのか迷う人もいるのではないでしょうか。
根性がなく、すぐに職場を辞めると誤解を与えたくはありません。
そのためには「伝え方」を工夫する必要があります。
ネガティブな転職理由ならなおさらです。
伝え方を工夫するだけで、面接官からの印象はガラッと変わるでしょう。
ここでは「面接での転職理由の答え方」「施設への転職理由の伝え方」を解説します。
今の職場を辞めることから、採用される転職活動までをサポートします。
すべてのコツをつかんで、満足いく転職をしましょう!
【面接での転職理由の答え方】印象を良くするポイント4つ
転職理由の伝え方を考える前に、そもそもなぜ転職理由を聞かれるのか考えてみたことはありますか?
もちろん意図があって質問されています。
面接官は「長く仕事を続けてくれるか」を知りたいと思っています。
せっかく採用しても、すぐに辞められてしまっては人材不足の解消になりません。
今の職場を辞めたい理由を聞いて、働き続けられる人か判断したいのです。
では具体的にどう伝えれば、面接官を満足させられるのでしょうか?
ポイントは、4つです。
- 転職理由は具体的に
- ネガティブな理由をポジティブに
- 前職の愚痴を言わない
- 改善の意思があり行動したことも伝える
まずは具体的に伝えること。
なんとなく嫌だったから、などでは納得してもらえないでしょう。
前職の「○○なことが嫌だった」なら、
- 「○○」を具体的に
- 「嫌だった」を、もっとこんな職場で働きたいと思った
という風にポジティブ変換しましょう。
改善のために行動したこともいえると、主体性をアピールできます。
ここからは転職理由ごとに、具体的にどう伝えればよいのか解説していきます。
1.「人間関係」が転職理由なら
介護施設で職員は長時間共に働きます。
自分がどれほど周りに気を遣っていたとしても、人間関係がうまくいかないこともあるでしょう。
介護労働安定センターによる調査でも、「人間関係」を理由に退職した人が最多で20%でした。
ナイーブな問題なだけに、伝え方が難しいですよね。
あからさまないじめを受けていたなら、そのまま伝えてもよいかもしれません。
それ以外の理由は、次のようないい方に変えてみましょう。
もともとの理由
「職場改善のために努力をしたが受け入れられなかった」
「職員とのウマがあわなかった」
利用者の方が気持ちよく生活できるように働きたいと思っています。
しかし前職場は変化を嫌う風土だったため、利用者に不便をかけたまま働かざるを得ませんでした。
そんな時、御社が利用者に寄り添ったサービスをしていると聞いたのでこちらで働きたいと思いました。
過去の経験をもとにこれからどのように働きたいか、希望をもって伝えるのがポイントです。
2.「低賃金」が転職理由なら
生活を支えるために、だれしもお金は必要です。
しかし面接で転職理由を「給料が少なかったから」、とだけ伝えるのは印象が良くありません。
低賃金だとなぜ困るのか、何のために必要なのかを明確に伝えることがポイントです。
子供が小学校に入り、何かと費用がかかるため収入をアップさせたいと思っています。
御社では職員のスキルに応じた手当があると知り、長く働けそうだと思い志望しました。
前職で身につけたスキルで、は収入アップに見合った働きができること(長く働けるなど)をアピールしましょう。
3.「長時間労働・重労働」が転職理由なら
人材不足が影響し、介護士ひとりひとりの負担が大きくなっています。
長時間労働によって健康を害してしまい、辞めるしかない人も少なくありません。
自分はなぜ、今の労働環境では都合が悪いのかを、理解してもらえるように伝えましょう。
前の事業所では夜勤や残業を繰り返していました。
しかし、子供もできたため生活リズムをある程度整えたいと思っています。
そのため夜勤のないデイサービスで働こうと思い志願いたしました。
労働環境で悩んでいることを直接的に伝えると、すぐに辞めるのでは?とマイナスの印象を与えてしまいます。
よりのびのびと働ける環境を希望していることを伝えてみましょう。
「隙間時間に資格を取ってスキルアップし、介護に役立てたい」などと伝えるのも魅力的ですね。
【施設に退職理由を伝えたい人向け】円満に辞められる答え方
転職活動と並行して、退職の準備も進めなくてはなりません。
円満に退職するためのポイントを紹介します。
1.退職したい時期を決める
自分の中で退職時期の希望を決めましょう。
辞め時の目安は3つあります。
- 失業手当がでるまでの貯蓄ができたら
- ボーナスをもらってから
- 組織体制の変更前
失業保健(失業手当)で収入を得られるようになるのが3ヶ月後からです。
仮に次の職場が見つからなくても生活できるよう、最低3ヶ月は無職でも生活できるだけの貯蓄ができてから退職するようにしましょう。
まとまった収入を得られるボーナスは、今後の生活の大きな助けとなります。
もらえるのならきっちりもらっておきましょう。
組織変更をした直後に辞めると、想像以上に職場へ迷惑がかかってしまいます。
組織変更が発表される3ヶ月前くらいが目安です。
2.上司に退職意思を伝える
退職月日の最低1ヶ月前、できれば3ヶ月前には伝えておきましょう。
はやめに伝えておくことで、業務の引継ぎがスムーズになります。
担当の利用者や、利用者家族の情報は、ノートなどにまとめてあげると親切です。
まとめ
転職理由を伝えるのは難しいものです。
介護業界は離職率が高いので、採用担当が慎重になっていることもあります。
しかし伝え方次第で、与える印象は大きく変えられます。
- 転職理由は具体的に
- ネガティブな理由をポジティブに
- 前職の愚痴を言わない
- 改善の意思があり行動したことも伝える
4つのポイントをおさえて、今回はやむを得ず転職するけれど、本来は長く働き続けるタイプだと思ってもらいましょう。
今の職場を円満に退職することも大切です。
事前に退職の希望時期を考えておき、上司にも伝えましょう。
介護の転職は、転職理由の伝え方が重要です。
伝え方によって転職の成功率を上げられるということでもあるので、ポイントをおさえて面接にのぞんでくださいね。