【介護が抱える6つの問題】現状は?解決策は?

高齢化が進み【高齢者の数が増加する】ことは、同時に【介護が必要な高齢者の数が増加する】ことを意味します。

そんな超高齢社会の日本ではさまざまな介護の問題が浮き彫りになっています。

この記事では介護が抱える6つの問題の現状と解決策を詳しく解説します。

1.老老介護・認認介護問題

高齢化が進み、介護が必要な高齢者の数が増加すると、介護をする介護者も高齢である「老老介護」「認認介護」が増えます。

「老老介護」「認認介護」の特徴、背景、対策について紹介します。

「老老介護」とは

高齢者が高齢者の介護をしていることを「老老介護」といいます。
65歳以上の高齢者を、65歳以上のパートナーや子供・兄弟などが介護している状態を指します。

2016年「国民生活基礎調査」によると、在宅で介護をしている世帯のうち、老老介護の世帯割合は全体の5割を超えています。

さらに老老介護をしている世帯のなかでも、介護者・要介護者ともに75歳以上の世帯割合は3割を超えます。

高齢化が進んだことで、介護が必要な80歳の方を同年代の妻や兄弟が介護したり、90歳の親を70歳の子供が介護したりする世帯が増えているのです。

介護は、食事、排泄、入浴、移乗、体位変換など、体力を必要とすることもあるため、介護をする人が高齢であれば肉体的負担は大きくなります。

また、経済的な不安や精神的な負担も大きく、介護疲れがもとで病気になる可能性もあります。
近年では、介護疲れによる事件や、心中、自殺などが社会問題となっています。

認認介護とは

老老介護のなかでも、認知症患者が認知症患者の介護をしていることを「認認介護」といいます。

高齢になると、認知症になるリスクが高まります。
介護が必要となる主な要因は、認知症と脳血管疾患ですが、介護者も高齢である老老介護では、介護者が認知症になっても気づきにくいため、そのまま認認介護へ移行してしまいます。

認知症になると記憶、判断力、認識力の低下から適切な介護が困難になります。
そのため、介護者・要介護者ともに熱中症や脱水、低栄養状態で衰弱したり、介護放棄、自覚なき虐待につながる恐れもでてきます。

現状、認知症予備軍はおよそ800万人以上といわれています。
今後、介護者が認知症を発症すると、ますます認認介護が増えてしまうことが懸念されます。

次は、老老介護や認認介護が増える背景について解説します。

老老介護・認認介護が増える背景

世界有数の長寿国である日本では、医療技術の進歩に伴い平均寿命が延び、4人に1人が65歳以上の高齢者となる高齢化社会を迎えました。

その一方で、平均寿命に比べて、「健康寿命」はあまり延びていません。

健康寿命とは、医療・介護に依存せず自立した生活を送れる期間のことをいいます。
平均寿命から健康寿命を引いた、男性で約9年、女性で約12年もの間、介護が必要となる可能性があります。

介護が必要な高齢者が増えている反面、少子化で総人口が減少しているため、在宅で介護を担える家族は少なくなっています。

さらに、親と子供が世帯を別にする核家族化や夫婦共働き世帯が多いので、ますます介護の担い手が不足しそうです。

高齢になり介護の肉体的負担がつらくても、遠方に住んでいて忙しい家族を頼ることができない方が多く、結果として「老老介護」「認認介護」となってしまいます。

老老介護・認認介護問題への対策

老老介護や認認介護の問題点は、在宅で介護を行っている高齢者が、誰にも頼れず孤立してしまうことです。
そのため、介護者である高齢者が孤立しないよう第3者の介入が必要となります。

そこで、地域社会で介護をサポートしてくれる「介護保険制度」があります。

市町村の窓口に相談し、要支援・要介護認定をしてもらい、介護サービスを利用しましょう。
ケアマネージャー、訪問看護師、訪問介護士などの専門職が手助けしてくれます。

また認知症は早期発見ができれば、進行を遅らせられるかもしれません。

介護サービスを利用して第3者が介入すれば、介護者の認知症にいち早く気がつくことができ、認認介護による弊害を防ぐことができるでしょう。

子供や兄弟姉妹などの家族や親戚がいる方は、積極的に相談しましょう。
また、施設への入居も考えてみましょう。

2.介護難民問題

高齢化が進み、介護難民問題も深刻化しています。

介護難民とは

介護難民とは、要介護認定を受け介護が必要であるにもかかわらず、在宅・病院・施設のいずれでも介護を受けられない人々のことです。

少子化・核家族化・共働き・単身世帯の増加により、在宅での介護の担い手が不足している現状にあります。

また、介護施設や介護職員の不足などのため、介護施設への入居も容易ではありません。

そのため、行き場のない介護難民は年々増えていて深刻な問題となっています。

介護難民がとくに増えると予想される地域

東京圏(東京都、埼玉、千葉、神奈川県)は、とくに介護難民が増えると予想される地域です。

高度経済成長期、東京都とその近郊都市に職を求めて多くの人々が地方から移り住みました。
介護難民が東京圏に増える背景には、職を求めてきた人々が高齢化し、介護を必要とする年齢になりつつあるということがあげられます。

充実した医療設備のもと、高度な医療技術が提供される東京圏ですが、介護施設のベッド数は大幅に不足しています。

一方で東京圏と比べて、地方では高齢者を受け入れる余力を持つ介護施設が多いと指摘されています。

介護難民問題への対策

介護難民問題への対策は、国による対策のほかに家庭でできる対策もあります。

国による対策

介護難民を増やさないための解決策として、厚生労働省によるさまざまな取り組みが行われています。

そのなかでも、介護職や介護施設の確保が急務です。
介護職のキャリアアップの仕組みを構築したり、介護職の賃金を少しでも増やす取り組みを始めています。

さらに、今後は高齢者の自立支援が重要となるため、住み慣れた地域での住まい・生活支援・予防・医療・介護を含めた総合的なサポートを提供する「地域包括ケアシステム」の導入が進められています。

家族でできる対策

高齢者1人1人の健康寿命を延ばすことが大切です。

家庭においては、高齢者の自立を促すためにも過度な援助にならないよう配慮しましょう。
自立を促しつつ、認知症などを早期発見して進行を遅らせるため、別々に住んでいても普段から気に掛けておきましょう。

また、介護が必要になったときに困らないよう介護の役割分担や介護に必要な施設や費用についても話し合っておきましょう。

有識者らで構成される民間の機関「日本創生会議」は介護難民を解消するため、東京圏に集中する高齢者に、余力のある地方へ移住するよう提案しています。
要介護状態にならないうちから介護施設の多い地方都市への移住も考えてみましょう。

3.高齢者の一人暮らし問題

少子高齢化、核家族化により一人暮らしの高齢者が多くなりました。
とくに、子供が独立して夫婦二人暮らしとなり、先に夫を亡くした高齢女性の一人暮らしが増加しています。

では、高齢者の一人暮らしは、何が問題になるのでしょうか?

認知症の問題

高齢者の一人暮らしは社会的に孤立しやすく、孤独感は認知症を発症する可能性を高めてしまいます。

家族関係が希薄、または忙しい家族に遠慮して誰にも頼れず、誰にも気づかれないままに認知症が進行し、近隣住民とトラブルになってしまう高齢者が増えています。

トラブルを起こした高齢者は、ますます孤立して認知症が悪化してしまうという悪循環に陥ることもあります。

孤独死の問題

一人暮らしの高齢者による孤独死も増えています。

地域の人間関係が希薄となった現代社会では、一人暮らしの高齢者が社会から孤立し、病死、脱水や低栄養状態で死亡しても、誰にも気づかれないという悲しい現状があります。

一人暮らしの高齢者が地域から孤立しないよう、国が対策を進めています。

国による対策

厚生労働省は「地域包括ケアシステム」の実現を目指しています。

先述しましたが、地域包括ケアシステムとは高齢者に必要な住まい・生活支援・予防・医療・介護などのケアを、住み慣れた地域でサポートするという考え方です。
地方自治体の「地域包括支援センター」が中心となって運営します。

一人暮らしの高齢者が、地域のサポートを受けながら住み慣れた家で暮らすことで自立を促進し、要介護を予防するとともに、第3者の介入による異常の早期発見を実現できます。

家族でできる対策

一人暮らしをしている高齢者の認知症や孤独死の問題に対して、家族でできる一番の対策は一緒に暮らすことです。

そのうえで、介護予防に取り組み、異常の早期発見に努めます。

同居が難しい場合、こまめに連絡を取ることが大切です。
高齢者向け住宅などに入居しても、一人暮らしの孤立を防げます。

4.高齢者に対する虐待問題

高齢化が進み、高齢者に対する虐待問題が社会問題となっています。
高齢者に対する虐待は、家庭や介護施設などあらゆる場所で行われる可能性があります。

高齢者虐待の種類

高齢者の虐待は、以下のに5つに区分されます。

  1. 殴る、蹴るなどの暴力による「身体的虐待」
  2. 無視、怒鳴る、誹謗中傷、嫌がらせなど「心理的虐待」
  3. 高齢者の金銭を勝手に使用したり、必要な金銭を制限するなど「経済的虐待」
  4. 不必要な性器への接触、性行為の強要など「性的虐待」
  5. 食事や排泄など日常生活に必要な「介護・世話の放棄」

これらの虐待は、主に介護職や家族など、介護を担う人々によって行われています。

介護職による高齢者虐待

厚生労働省によると介護職による高齢者虐待の件数は、報告されているだけでも年間500件に届く勢いで増えています。
そのうち、全体の3割は特別養護老人ホームです。
以下有料老人ホーム、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)、介護老人保健施設と続きます。

介護職による虐待の種類は、身体的虐待が最も多く全体の6割を占めます。
次に心理的な虐待、介護放棄、経済的虐待が続きます。

虐待の発生要因として、介護職の専門的な教育不足があげられ、資格取得など介護の知識と技術を高めていくことが推奨されます。

また、深刻な人手不足にある介護職のストレスも大きな要因です。
人手不足の介護施設では、余裕を持って業務に取り組めず、ストレスを抱えて虐待に発展しやすくなります。

人手不足のため、性格や資質に問題がありそうな人でも採用せざる終えないという背景もあります。

家族・親族による高齢者虐待

家庭において高齢者虐待と判断された事例は、年間1万5千以上報告されています。

虐待の種類別にみると、介護職による虐待と同じく身体的な虐待が6割と多く、心理的な虐待、介護放棄、経済的虐待の順になります。

これらの虐待は、虐待されている高齢者からみて全体の4割が息子、次に夫、娘の順に行われています。

家族・親族による高齢者虐待の主な要因は、介護疲れや介護ストレスです。
厚生労働省によると介護者全体の7割もの人が、介護に関連したストレスを抱えています。

出口のみえない介護のなかで、思うようにならないことも多く、介護以外の問題も含めて精神的な負担を抱え込み高齢者虐待に発展すると考えられます。

介護者自身の認知症などのトラブルによる自覚なき虐待も増えています。

国による対策

高齢者虐待に関する法律は、2005年に制定された「高齢者虐待防止法」があります。
この法律で、虐待の種類を5種類に区分し、通報義務を設けて相談窓口を設置しました。

厚生労働省は、2017年に各都道府県に対して、下記3本柱の虐待対策を通知しました。

  1. 介護職の研修など対応力を強化すること
    介護事業所においては、まず施設長など影響力のある者に研修を行い、次に介護職員の研修やストレス対策の徹底、迅速な報告体制の整備をするよう通達しました。
  2. 都道府県、および市町村は高齢者虐待の実態を把握できるよう取組みを強化すること
    市町村においては、職員の研修や高齢者虐待の実態を把握するための通報・相談窓口としての役割を広める活動を通達しました。
    具体的には、市町村や地域包括支援センターが発行する広報誌やホームページなどに、虐待の判断基準、虐待を発見したときの対応などの掲載をして、地域住民に高齢者の虐待についての関心を持ってもらうことです。
  3. 高齢者権利擁護等推進事業を活用すること
    虐待シンポジウムの実施や看護師の研修など高齢者の権利を守る「高齢者権利擁護等推進事業の活用」も通達されました。

家族でできる対策

「介護うつ」という言葉が生まれるほど、介護は家族にとって精神的な負担になります。

統計でみる家庭内の高齢者虐待は、介護疲れやストレスを抱えた息子による身体的虐待が多いことになります。
高齢者虐待に至ってしまう男性のなかでも多いのは、社会経験の乏しい定職についていない独身男性で、誰にも相談できずに地域から孤立してしまうという特徴があります。

孤立はますます介護ストレスが蓄積しやすい状況になります。

家庭においては、介護者が孤立しないこと、介護ストレスを抱え込まないことが大切です。
市町村の地域包括支援センターを活用するとよいでしょう。

地域包括支援センターは、地域の高齢者や介護者を支える窓口となり、必要なサービスを提案してくれます。
要支援・要介護認定を行うと、介護保険の介護サービスを利用できます。

介護サービスを活用し、ケアマネージャーや訪問介護、訪問看護などを導入して相談できる環境をつくることが大切です。

介護カフェを開催している市町村もあります。
日頃の介護ストレスを、同じ境遇の人々と共有して発散しましょう。

また、無理せず介護施設に入居することも、虐待防止の有効な手立てとなります。

5.介護業界の人材不足問題

進む高齢化社会のなかで介護業界の人材不足は、深刻な問題となっています。

介護人材不足の状況

高齢化が進み、介護を必要とする高齢者が増えましたが、介護の担い手となる人材は不足しています。
実際に、2017年「介護労働実態調査」によると、介護事業所の6割が人手不足を感じているという統計があります。

2035年には約79万人もの介護人材が不足すると予想され、今後ますます深刻な人材不足となります。

介護人材が不足する原因は?

介護人材が不足する原因は、高齢化により増す介護の需要に対して、少子化・人口減少による介護の担い手が不足していることです。
さらに、介護職を希望する人が少ないうえに離職率が高いことがあげられます。

介護職は夜勤、重労働などで体力や精神力のいる過酷な職務である割に、他職種と比べて低賃金であるため、介護職を希望する人が少ない現状があります。

また、離職率が高いという問題も抱えています。
女性の多い介護職は、結婚や出産、育児、介護などで離職してしまう傾向にあります。
看護師、ケアマネジャー、理学療法士などのさまざまな職種と関わる職業でもあるため、人間関係で離職する方も多くいます。

さらには、介護職に就いても人材不足で多くの要介護者を担当しなければならず、負担や重責にたえられなくなり離職してしまい、ますます介護の人材不足に陥るという悪循環になっています。

国による対策

国は、介護職を少しでも魅力のある職業にするためキャリアアップの仕組みの構築や賃金のアップを行っています。

たとえば、2019年10月より勤続年数10年以上の介護福祉士に月額平均8万円相当の処遇改善が決定されました。
しかし、介護福祉士の平均勤続年数は6年程度。
10年以上となると該当者が少なく、支給分は介護事業所に分配されるため、その事業所の経営状況などによっては全額支給されないなどの問題点もあります。

また、日本人の人口減少を補うため、フィリピンやインドネシアなどの海外から外国人労働者を受け入れるための在留資格「介護」が導入されました。

しかし、日本語によるコミュニケーションを密に必要とする介護現場への適応は難しく、介護福祉士国家試験の合格率も低いという課題もあります。

介護ロボット導入により人材不足を補う取り組みも検討されていますが、価格が高騰や補助的な役割にしかならず介護人材不足を補うまでにいたらないという意見もあり、課題が残ります。

事業所ができる対策

事業所ができる対策としては、働きやすい労働環境の整備を行い、介護職の離職率を下げることがあげられます。

そのひとつとして、自宅に近い環境で介護が提供できるユニットケアの導入があります。

ユニットケアとは、決められた介護職員と入居者10人程を1ユニットとして、個室と共有スペースを配置して介護にあたる方式です。
小規模なユニットごとに介護を行えるため、介護職の負担やストレスの軽減が期待できます。

介護報酬を得るため市町村へ提出する書類のペーパーレス化、ITサービスの導入も有効です。
ケア以外での雑務を減らし、業務負担の軽減をはかりましょう。

人材不足は、離職率の増加につながります。
海外からの外国人介護職を受け入れ、人手不足の解消も検討しましょう。

6.2025年問題

近年到来する2025年問題が、各方面で議論されています。

2025年問題とは

高齢者の人口が約 3,600 万人を超える2025年は、高齢化率(総人口のうち65歳以上が占める割合を示す)が30%程まで上昇し、国民の3人に1人が65歳以上となる超高齢社会をむかえます。

また、1947~1949年のベビーブームに生まれた「団塊世代」が75歳をむかえ、医療や介護サービスが必要となる可能性が高くなる75歳以上の人口が急増します。

それに伴い、これまで日本を支えてきた団塊の世代が、社会保障や医療・介護を受けることになるため、日本を支える人口が大幅に減少し、現役世代1.9人で高齢者1人を支える状態になります。

そのような背景から、今までに増して社会保障・医療・介護・年金などの少子高齢化に関連した問題が深刻化することが予想されており、2025年問題が議論されているのです。

次に、2025年問題に関連する社会保障・医療・介護・年金について説明します。

1.社会保障の問題

私たちの生活を支える医療保険・社会福祉・公的扶助などの社会保障の財源は、保険料と税金である公費でまかなわれています。

2025年に75歳以上の高齢者が急増することで、社会保障に必要な金額が膨張し、2015年と比べて1.3倍の140兆円を超える見込みです。
そのうち、医療費用は50兆円ちかく、介護費用は15兆円程になります。

そのため、社会保障費の負担増加は避けられず、今後も医療・介護の保険料などの増額や増税を行い、財源を確保していくことになります。

2.医療の問題

高齢になると認知症、脳卒中、衰弱、骨折、慢性疾患などの怪我や病気を患いやすく、医療のニーズが高まります。

高まる医療のニーズに比べて、医療の担い手である医師や病院の数は減少傾向にあるため、需要と供給のアンバランスが生じます。

2025年には入院患者のベッドが5万程足りないと想定され、入院先がみつからない、あるいは病院をたらい回しにされることが懸念されます。

3.介護の問題

2025年には、要支援・要介護認定され介護が必要となる人は約700万人、在宅・病院・施設のいずれでも介護を受けられない介護難民は約43万人になると推定されています。

そのため、介護職員が国内で200万人以上は必要といわれ、現状よりも38万人程足りません。

また、認知症を患う高齢者は1200万人を超え、国民の10人に1人が認知症となると予想されているため、要介護・介護者ともに認知症という認認介護の数も増えるでしょう。

4.年金の問題

年金の財源は、保険料・国庫負担(税金)・積立金です。

年金受給者が増大する2025年の年金総支給額は100兆円を超えると予想され、年金を支える現役世代の保険料増額や消費税10%の増税でもまかなうのは難しいでしょう。
さらなる支給開始年齢の引き上げや年金支給額の減少も考えられます。

国による対策

高齢化が深刻となる2025年問題に対して、国はさまざまな対策を講じています。
たとえば、介護難民を増やさないよう介護の人手不足対策・職場環境の改善、誰もが適切なサービスが受けられるよう医療・介護保険制度改革などです。

そのなかでも「地域包括ケアシステムの構築」が不可欠となります。

市町村が運営主体となる体制のもと、高齢者ができる限り住み慣れた地域で安心して生活を継続し、その地域で人生の最期を迎えることができる環境の整備を急務としています。

医療や介護が必要な状態となっても、病気と共存しながらもなるべく自立した生活を目指すため、安心して暮らせる住まいの確保、自立を支える生活支援、疾病予防など医療・介護の連携した提供体制が必要です。

今後は、個人の健康寿命を延ばし、生活の質(QOL)の維持・向上を図っていくことが課題となります。

自分たちでできる対策

近づく2025年に向けて、自分たちでできる対策も考えておきましょう。

介護が必要な両親がいる場合は、行動に注意を払いつつも、必要以上に干渉せず自立を促しましょう。
自立を促すことが、高齢者の筋力維持につながり、寝たきりを防ぎます。

国の年金、医療費などの財源確保には不安が残ります。
今のうちからある程度の資金を確保し、将来を見据えた資金繰りを考えておいた方がいいでしょう。

問題の現状を理解して対策を…!

超高齢社会の日本が抱える介護の6つの問題である「老老介護・認認介護問題」「介護難民問題」「高齢者の一人暮らし問題」「高齢者に対する虐待問題」「介護業界の人材不足問題」「2025年問題」についての現状と対策を解説しました。

急速に進む日本の少子高齢化は、世界でも経験したことのない危機的状況に到達しています。

国はあらゆる方面から対策を講じていますが、自分の未来について自分でできる対策をとることも必要です。

まずは、健康に気を配り介護予防に努めましょう。
なるべく介護に頼らない自立した老後を目指すことが大切になります。

高齢者1人1人が元気で長生きできる国を目指していきたいですね。

【介護が抱える6つの問題】現状は?解決策は?

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